完全解説!モニエル瓦の塗装のポイント

モニエル瓦の塗装のポイント 屋根塗装に関するコラム
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 そろそろうちも塗装を検討しているが、モニエル瓦にどのような特徴や劣化症状が見られ、何に注意すればよいのか全く知識が無い。でも、業者任せにするのも不安だから、少しでも知識をつけておきたい。そのようなお悩みはありませんか?またモニエル瓦の塗装は数ある屋根材の中で最も厄介な素材です。

 この記事ではモニエル瓦の特徴と塗装の注意点、費用をご紹介します。

モニエル瓦の特徴と劣化症状

特徴

モニエル瓦
モニエル瓦

 日本の企業がオーストラリアのモニエル社と共同開発したセメント瓦の一種です。主成分はセメントと川砂です。そのため、塗装しなければ瓦自体には防水性がありません

 通常のセメント瓦と違うのは、「着色スラリー」というセメントの着色剤が厚め(1mm以上)に塗られていることです。「スラリー」とは、セメントを製造する際に、原料の石灰や粘土に水を加えて粉砕した泥状のものを指します。そして着色スラリーをアクリル樹脂系の透明な塗料で覆って完成させます。

 製造過程では、人体に有害な「アスベスト」は使用していません。また、陶器瓦のように高温で加熱することもありません。

スラリー層とは

モニエル瓦のスラリー層

まずスラリー層を除去せずに塗装をすると、劣化したスラリー層と一緒に塗膜が剥がれてしまう恐れがあります。そのため塗装を長持ちさせるためにも、塗装前にスラリー層を除去する作業をしてもらいましょう。
 まずスラリー層の除去は基本高圧洗浄で取り除くことが多いです。そのため通常の屋根の洗浄に比べて、1.5~2倍くらい時間がかかります。次に洗浄で落ち切らない場合は、ケレン作業を行います。

モニエル瓦の塗装はスラリー層を除去できるかどうかで長持ちするか決まります。

モニエル瓦ケレン
ケレン作業
モニエル瓦の高圧洗浄
高圧洗浄

スラリー層の除去を行わなかった場合

モニエル瓦の不具合
モニエル瓦の不具合

モニエル瓦の劣化症状

瓦の割れモニエル瓦のひび割れ経年劣化により割れが発生します。
汚染・変色色褪せ経年劣化で色褪せが発生します。屋根は外壁に比べ紫外線を受ける為、色褪せが発生しやすい
塗膜の剥がれモニエル瓦の塗膜の捲れ特に1回目の塗装が原因で塗膜の捲れが発生していることが多いです。

モニエル瓦は塗装?葺き替え?

 現在、モニエル瓦は廃番になっています。もし在庫があれば数枚の補修(差し替え等)は可能になります。

塗膜の劣化は塗装ができる
瓦の表面の塗膜の劣化に関しましては塗装で対応できます。ただ上記でご説明したスリラー層をしっかり除去した上で塗装が必要になります。

屋根材の劣化が激しい場合は葺き替えが必要
瓦が多数割れていたり、屋根からの雨漏りが発生しており、塗装で対応できない場合は葺き替えが必要になります。また、カバー工法は対応できないので葺き替えになります。

塗膜の劣化は屋根塗装
劣化っが激しい場合は屋根葺き替えが必要

モニエル瓦のメンテナンス費用

屋根塗装の場合

屋根の面積が60㎡~80㎡の場合は、30~55万円(足場代+高圧洗浄+屋根3回塗装)くらいになります。また使用する塗料によってはもう少し費用が掛かる場合もあります。

モニエル瓦のおすすめ上塗り塗料

塗料メーカーエスケー化研のヤネフレッシュという塗料の缶
ヤネフレッシュ
塗料メーカーアステックペイントの屋根遮熱塗料のスーパーシャネツサーモSi
スーパーシャネツサーモ
モニエル瓦の屋根塗料。オリエンタル塗料のマイティ―シリコン
マイティ―シリコン

モニエル瓦のおすすめ下塗り塗料

屋根の下塗り材
マイルドシーラーEPO
屋根の下塗り材。アステックペイントのモニエルパワープライマー
モニエルパワープライマー

葺き替えの場合の費用

屋根の面積が60㎡~80㎡の場合は、100~180万円(足場代+葺き替え費用+産廃処分)くらいになります。また使用する屋根材によってはもう少し費用が掛かる場合もあります。

おすすめ屋根材

ケイミューのコロニアルグラッサ
コロニアルグラッサ
アイジー工業。スーパーガルテクト
スーパーガルテクト
ケイミュー。ROOGA
ROOGA

モニエル瓦の塗装の注意点

下塗りは規定量以上は必須

 モニエル瓦の塗装の際、下塗りは規定量以上は必須になります。また、瓦が飴色になるまで塗装する必要があります。下塗を1回塗りでは密着に弱さがあり、最低でも2~3回は下塗り塗装をおすすめします。もちろん上記のスラリー層の除去を行ったうえでのお話です。

モニエル瓦の下塗り
モニエル瓦の下塗り

高圧洗浄の際は飛散養生を

モニエル瓦を塗装する際に、飛散養生を行ってから高圧洗浄をする必要があります。特に分譲地や隣地の建物が近い場合は特に必須になります。なぜなら高圧洗浄をした際に、泥水が飛散します。それが隣地の方の建物に付着しトラブル原因になります。

塗装の飛散対策
屋根塗装の飛散対策

まとめ

 このようにモニエル瓦の塗装は知識や経験のない業者にお願いするとトラブルの原因になります。また、通常の屋根塗装とは工程や作業内容が異なります。お客様も少しは知識を身に付けておかないと大変なことに。

塗装できるのは表面の塗膜が劣化している場合のみ。
多数の割れや屋根からの雨漏れが発生している場合は葺き替え。

屋根塗装の場合
・スラリー層の除去は必ず行います。また、取り切れない場合はケレン作業で除去していきます。
・屋根の下塗りは最低2~3回行います。瓦が飴色になるまで塗装すること。
・高圧洗浄の際は飛散対策を行ってくれる業者にお願いしましょう。

 適正価格で適正施工をお約束します。またこれまでの経験による知識を活かし満足のいく塗装工事をご提供いたします。

 また、屋根塗装も経験が豊富なため、ご安心してお任せください。

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