下塗り選定ミス！今後増加傾向に…

新築の高耐久サイディング（難付着サイディング）の増加に伴い、外壁のトラブルの増加傾向へ

［塗膜」には、一般的な「塗膜」と「難付着系塗膜」の２つがあることをご存じでしょうか？難付着系塗膜と判断できずに、塗り替えの際の塗料選定を誤ると、塗膜が早期で剥離してしまう可能性があります。

今回の記事では、難付着系塗膜についてご紹介します。塗膜剥離を未然に防ぐためにぜひ、お役に立てください。

高耐久サイディングとは

　高耐久サイディング（難付着サイディング）とは、従来のサイディングよりも耐久性や耐候性に優れ、長期間メンテナンスの必要性を低減できる外壁材のことです。特に、無機系塗料やフッ素樹脂塗料などでコーティングされたものや、親水性、光触媒などの機能を持つものが高耐久サイディングと呼ばれています。

高耐久サイディング（難付着サイディング）の普及は、2000年代に入ってから本格化しました。特に、2001年以降に建てられた住宅で採用されることが多くなりました。これらのサイディングは、従来のサイディングに比べて耐久性が高く、メンテナンスも楽になるため、普及が進んでいます。

下塗り選定ミスによる外壁トラブル

　上記のようなトラブル事例は今後増えていく可能性が高いのです。高耐久性サイディング（難付着サイディング）は、新築時に汚れに強くするために、フッ素加工や光触媒等の処理を行っています。

　一般的な外壁塗装の施工を行うと、塗膜が密着せずに剥離が発生します。

高耐久サイディングか確かめる方法

チョーキング現象・色褪せが発生しているかどうか

　まず初めに、外壁を触ってみてチョーキング（手に白い粉のようなものが付く）しているか確認してみましょう。高耐久サイディング（難付着サイディング）は耐久性が高いため、なかなかチョーキング現象が発生しません。一般的な外壁（サイディング）では、築7～10年ごろでチョーキング現象が発生します。
　また、高耐久サイディング（難付着サイディング）は色褪せしにくい外壁材です。特に日当たりがいい場所は色褪せが早いです。しかし、高耐久サイディング（難付着サイディング）は艶や光沢感があります。

　築10年以上で、「外壁に汚れがない」「日当たりのいい外壁に光沢が残っている」建物は高耐久サイディング（難付着サイディング）の可能性が高いです。

2001年以降に建てた住宅

２００１年以降に建てられた建物の場合は難付着サイディングの可能性が考えられます。光触媒や無機などの技術が外壁に使われ広がり始めたのが２００１年以降だからです。

それ以前に建てられた建物なら、難付着サイディングの可能性は低いと考えられます。

ラッカーシンナーで溶けない

　一般的に、塗装業者が高耐久サイディング（難付着サイディング）　かどうかを見分ける方法で1番用いているのが「シンナーテスト」です。
　ウエス(ボロ布)にラッカーシンナーを染みこませて、外壁の目立たない部分を強く擦ります。
一般的なサイディングボードの場合は、ラッカーシンナーで擦ると表面の塗膜が溶けて色落ちします。
しかし難付着サイディングの場合には塗膜が強いため、ラッカーシンナーで溶けて色が落ちることがありません。
塗膜が溶けて色落ちすることがなければ、難付着サイディングである可能性が高いといえるでしょう。

外壁トラブルを防ぐための下塗り紹介

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